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世界を変えさせておくれよ。

自業自得とも言うけれど
あえて「ツンデレ」といいたい。
そんな就職活動まっさかりな あたしです。

え?いいの?あーでもなあ、うーん。
ちょっと考えていい??・・・やっぱ、そこにするわ!え?だめ?もう遅い?

そんな有様です。

二兎追うものは一兎も得ず、を体感しております。

まあ 気長に “ゆるふわ” で、生きていこうと思います。

ゆるーく ふわーく。


ふわーく、ってなんだろうね。





さて。
そんな中、先日参戦したサンボマスターライブについて書こうと思ったのだけど
そのライブ後 やおら思い出した映画があるので そっちを優先。

ていうか。ほんとは。
一昨年行った四国旅行のことも書きたいし(直島とか、道後温泉の魅力とか
去年行った東京のことも書きたいし(恐るべきアルパカの可愛さとか

pufume目当てに行ったのに出番終わってて どうしようって思ったものの
意外とこうせつの魅力にやられた 去年10月の「うたの日コンサート」の話とか
3月にはじめてみた生AKBの話とか まあ 書きたいことは山盛りなんですけど。


まあ、映画の話です。


あたしは 多分 「どちらかというと」映画を見ている人種だと思う。

「面白い」と 思う映画はたくさんある。山盛り。
基本的には ほとんどの映画を あたしは面白いと思って見ている。

だけど最近 「これはオススメだ!」と思う映画は そんなにない。

たとえば、広告とか宣伝を バシバシ打っている 映画。
それは どんなに面白いと思っても 自発的にススメる事はない。

「オススメしなければ一生見ないままなのではないだろうか」と思うか否か。
「コレ見ないとなんかわかんないけど、人生勿体無いよ!」
そう思えるような映画が きっと ススメたくなる映画なのだと思う。

有名な監督だったり、有名な女優さんが出ていたりもするけれど
どこか知名度が低め、そんな 作品。

そして 少し前に そんな一本の映画に出会った。

それが 愛のむきだし という 作品。(音出ます。ご注意をば)

この映画は 237分かけて つむがれる 純愛物語。

新興宗教にハマった妹を助け出す為に奮闘する兄の実話、をベースに
それはそれは 恐るべき残酷で滑稽で純粋な 恋のお話 が描かれていく。

主人公ユウは敬虔なクリスチャン、
優しい母と神父である父に囲まれ 穏やかで平和な日々を過ごす。
母の「いつかマリア様みたいな女性を紹介してね」という言葉を胸に抱き
理想の女性“マリア”に出会うことを夢見ている。

そんな優しかった母が亡くなった後も、親子2人平穏な毎日を過ごしていた。

だがしかし 奔放で色気むんむんなマチコが現れたことから 生活は一変する。
聖職者であるにも関わらず 惹かれていく父。
いつからかマチコは家に居座り、まるで妻のように母のように振舞う。
しかし、職業上存在を公にされる事もなく、マチコは苛立ちから出て行ってしまう。

そこから 優しかった父は変わっていく。
執拗に息子であるユウに 来る日も来る日も 懺悔を強要しはじめるのだ。

しかし 品行方正極まりない まじめボーイユウ君。
懺悔することなど ひとつもない。 それでも父は言う。
「今日犯した罪を懺悔しなさい」と。

その圧力に耐えられず、ついには 不良グループに加入する ユウ。
「僕は、懺悔する為に 悪いことをしたいんです!」
毎日 万引きや暴力を犯しては 嬉々として 父に報告する。
その度 父は ユウの罪を 許していく。

そんな日々の中で ある日ユウが犯した罪、それは「盗撮」

今まで何を懺悔しても許してくれた父が その時ばかりは激怒。
「お前は人として最低だ!」
久しぶりに見る 「神父」ではなく「父」である その姿に ユウは感激し
来る日も来る日も 盗撮を繰り返しては 父に 懺悔を乞う。
「今日も盗撮をしてしまいました!懺悔します!」

そして ついには 「盗撮のプロ」と あがめられるまでになる。
だけど、ユウは どんな盗撮写真を見ても 興奮することは なかった。

「きっと僕は“マリア”にしか興奮しないのだ!早くマリアを探さなくては!」

そんな ある日、
罰ゲームとして女装することになり、小粋な女番長「サソリ」として
ユウは ついに マリア に出会う。

大勢のチンピラに囲まれた 制服姿のヨーコ。
それこそ ユウが長い間夢見ていた マリア だった。


・・・・・はい。
ここではじめて タイトルバックが出まーす。
コレ全部前フリでーす。 約1時間あるけどねー。
ここから ようやく本題がはじまるのです。 どんだけー!です。IKKO!

主要人物は ユウ ヨーコ、そして コイケと言う女性。
この三人の関係が 複雑にもつれてからんで とんでもないことになるのですが
それは もう 見てほしい、としか いえない。

ざっくり いうと。
マリア(ヨーコ)がスキでスキでたまらないユウ。
男性嫌いであり、女装したユウ(サソリ)に恋するヨーコ。
ユウに興味があるがゆえに自分がサソリだと偽ってヨーコに近づくコイケ。
そんな三人の織り成す 三角関係のお話なのですが
コイケが新興宗教の幹部であることから 話はどんどんおかしな方向にいく。

三人が三人とも まっとうに親からの愛情を受けていないせいか
「愛」をうまく表現しきれずに 事態はどんどん悪化していく。
良い方向に向かっているつもりが てんで見当外れなのだ。

その人が信じている世界、を 覆すのは
こんなにも大変で こんなにも切ないことなのか。

そして そこまでして覆したところで
それは その人にとって 幸せなのだろうか。

覆す人と 覆される人と どっちが 辛いのだろうか。

泣いている自分に気づいたときですら
この涙はどういう感情からきているのか さっぱり分からなかった。


そして この三人を演じる 
西島さん(AAA) 満島ひかりさん 安藤サクラさん
この方々の演技が それはそれはもう 素晴らしいのです。

特に、西島さんとかね 若干ナメてた。
うたって踊れるアイドルみたいなおにいちゃんでしょ?って思ってた。

でも 彼以上に ユウを演じられる人は いない気がする。

ところどころで見せる 屈託のない笑顔が 健気さが
可笑しくも切なくて でもどこか癒される感まで ある。


エロスあり、バイオレンスあり、スプラッタあり、なので
万人受けする作品では ないと思う。

基本的に「変態」ばっかり 出てくる映画なので 苦手な人もいると思う。

時間も長いので、見る機会をつくるのも 大変だと思う。


でも そこまでしても 見る価値は あると思う。



237分間。

目が離せない映画なんて
早々出会えるものじゃないし。

by esrev-noc | 2011-06-19 02:31 | 鑑賞日和